●口の中をケガした


■お口のケガについて

   歯のケガで多いのは歯が折れる「歯牙破折」や歯が元の位置から動いてしまう「歯牙脱臼」です。脱臼でも、お口の中に残った状態のことを「不完全脱臼」といい、抜け落ちてしまった状態を「完全脱臼」といいます。
 歯牙の破折は折れた部位によって治療方法は違いますが、大切なのは、できるだけ折れた破片を持って早く専門医を受診することです。
 破折片を接着することにより中の神経を生かしたままでの治癒が可能かもしれません。
 脱臼の場合もできる限り早く受診することが肝心です。
 不完全脱臼(※下写真)の治療は原則として歯を元の場所にもどしてから固定し元の状態に戻そうとしますが(歯牙再植といいます)、時間が経過しているとすでに動いた位置で傷の治癒が始まっており、元の位置に戻せない場合があります。
 完全脱臼の場合もできるだけ再植を試みますが、詳しくはイラストを参考にしてください。
 ※完全脱落歯の緊急処置イラストページへ
 軟組織のケガはほとんどの場合、縫う必要もないことが多いのですが、中には、軟組織の傷だけと思われていたものが実は骨折していたということもありますので、やはり、念のために一度は専門医を受診する方がいいでしょう。(すべて保険適応)

月星光博先生著書より

不完全脱臼歯の治療



 小児のケガで多いのが物をくわえたまま転倒し口腔内を突き刺す事故です。
 すぐに専門医を受診するのはもちろんのこと、できるだけ突き刺したものを持参する様にしてください。傷の大きさや深さを推測する重要な手がかりになります。
 写真は割り箸が上顎に突き刺さって折れ残ってしまった例。突き刺さった割り箸片を参考に、摘出の際に折れ残った長さや傷の状態を容易に推測できました。